前回、普段の生活の中で起こる様々な髪のダメージ、またその対策についてご説明しました。
今回は美容室で起こってしまうダメージについて少し掘り下げていきたいと思います。
美容室ではヘアスタイルを変える際、髪に色々な変化を起こします。その変化が時には大きなダメージに繋がってしまうこともあります。
皆様が美容室に行ってするであろうメニューの中でのダメージの原因についてあげていきたいと思います。
・カット
カットはハサミや場合によってはカミソリを使い髪の毛を切りますが、切れ味の悪いハサミや切り方によっては(特にカミソリを使った時など)髪の毛の断面がぼそぼそになってしまい、そこから枝毛などに発展していきます。
それとスキバサミ多用して毛量調整をすると、短い毛を沢山作ってしまい、パサつく原因になったりします。
・ヘアカラー
ヘアカラーの薬剤には、髪を明るくしたりカラー剤の色を発色、定着させたりするためにアルカリ剤や過酸化水素などが含まれています。
これらは髪に変化を起こすうえで必要なものですが、その量や強さによって大きなダメージにもなりえます。
単純にトーン(明るさ)を落とす(暗くする)場合は色素を入れるだけでよいので薬剤のパワーとしては低いものになり、それほどダメージしません。
反対にトーンを上げる(明るくする)場合は髪のメラニン色素を削らないといけないため薬剤のパワーは上がり、ダメージも強くなります。
また薬剤のパワーに関係なく、カラー後にアルカリや過酸化水素が髪に残ったままの状態にしてしまうとダメージが進行してしまいます。
薬剤が付いている状態の髪はデリケートになっているため、その時のコーミング(クシでとかす)も注意が必要です。
・パーマ
パーマの1剤には代表的なものでアンモニアやモノエタノールアミンなどのアルカリ剤、チオグリコール酸やシステインなどの還元剤、2剤にはブロム酸や過酸化水素などの酸化剤が含まれています。
アルカリ剤によって髪を軟化、膨潤(髪を膨らませキューティクルを開く)させ、還元剤によって髪内部のシスチン結合(髪を形作る強固な結合)を切断、酸化剤によってそれを再結合させて髪を曲がった形に定着させます。
これらを髪のダメージ状態の判断を誤ったうえで薬剤選定してしまうと当然ダメージへつながります。
それとヘアカラー同様、これらの薬剤が髪に残ったままの状態にしてしまうとダメージが進行してしまいます。
・縮毛矯正
縮毛矯正は髪の形を変える意味ではパーマと基本原理は同じですが、元々あるクセを伸ばす目的のため薬剤のパワーは強めになります。
またロッドに巻いて形を作るパーマに対し、縮毛矯正はアイロンの熱で髪を真っ直ぐに形作ります。
なので薬剤選定はよりシビアになり、それに加え高温のアイロンを使うためその操作を誤ってしまうと大きなダメージになります。
凄く簡単に書きましたが、ダメージを最小限に抑え、+エステで髪を良い状態にしていくためにこれらのことを常に考えて施術しています。
当店の場合はデジタルパーマ、縮毛矯正は酸性の薬剤を使用しているためさらにダメージや仕上がりに配慮しています。
当店にいらした際は色々ご説明もさせて頂きますが、考えてやってるんだなーということを何となくでもご理解いただければ幸いです。